かつては、誰もが留袖、振袖を作っていたため2兆円もの市場規模を誇っていた着物市場。それも、少子化の影響以前に、挙式スタイルの洋式化、嫁入り道具の簡略化で礼装自体のマーケットが縮小した。中でも着物業界はもっともそのあおりを受け、1999年には7000億円と半減を割るほどになり、そして今ではわずか3000億円と、着物市場は衰退の一途となってしまった。
バブル経済の崩壊から立ち直るきっかけを見つけられない業界は、ついに、京都、名古屋、東京と大手呉服問屋が次々と倒産する事態が起き、西陣織、友禅染めなどの職人も伝統工芸の継承者を減らし続けていた。
末期的な状況の中で、箪笥屋の新事業が収益を伸ばしてきている。女性たちのアンケートでは、「着物は好きですか」「直近の一年間で着物を着ていますか」の問いに9割が「着物が好き、できれば着たい」と答えていたのに、同じく9割がここ一年間で「着物を買ってもいないし、着てもいない」と答えていた。第一の理由は「着物ってお高いんでしょ?」「着つけが面倒」とのことで、箪笥屋社長の中村氏が思い立って、着物市場の復興にと販売価格を下げるように海外での縫製などと、次々に戦略を立てた。
遂には1999年、リサイクルきものの一号店をオープン。店は約15坪と狭いが大盛況となり、オープン後の一か月間、予想を上回る600万円の売上を誇った。その後、3か月の間に3店舗まで店舗を増やし、さらには、フランチャイズ化を進め、現在は100店舗を超す。開店後10年経った今でも、売上は毎年右肩上がりで伸びている。
帯や着物をジャストフィット加工(原型復帰も可能)、月々100円で着物を預かるというサービスを開始する。日本全国に眠っている着物は約4億点、そのうちの1%のものが預かりサービスを利用すれば、月々何億というお金が収益としてあがるというのが中村氏の目論見だそうだ。我孫子にもイトーヨーカドー内に出店している。
http://tansuya.jp/
最近は他にもアンティークきもの店が・・・・
http://smkt135.exblog.jp/
中高年でも着物を着ない日常だが、お正月にも着物を着る人も見かけなくなって久しい。しかし、最近になって若いカップルが手賀沼の花火大会など浴衣を着て来るようになっていた。京都では、舞子さんの格好で散策ツアーも流行っているという。着物も気安くハレの日を楽しめるなら、皆で浴衣をきてお祭り気分を味わい、若者には楽しい「非日常」のイベントとなるからなのかもしれない。北の鎌倉では、そうした着物で遊びにくる御嬢さんたちが出没しており、銀座の着物の老舗ツアーなどをブログで呼び掛けるグループもある。今や着物の着つけに細かいことをいう人もいなくなったので、その組み合わせも奇想天外、時には外国人もかんざしを挿して参加して回る姿も加わる。これまでにないような着物の着方が、コスプレのようで面白いようだが、中には人気歌手の真似をして、成人式に肩も露わに出しているお嬢さんまでいるのはどうしたものだろうか。一方できちんとした文化の復活を促さないといけない。我孫子でなら、北の鎌倉と言われることもある着物の似合う場所なので、着物の装いでのイベントも呼び掛けられるのではないだろうか。
http://ameblo.jp/kanako-kimono/entry-11386335499.html