今、どうしたら市民(今回は特に東葛放射能ホットスポットの被災者)の不安を多少とも解消できるのか、是正しなければならない山積する現実を少しでも早く解決していけるのか、参議院議員である川田氏に市民(国民)の切実な声を聞いていただき、実際に活用できる法律としていけるよう勉強しました。川田氏は、これまでのような官僚がつくる新法予算ではなく、できるだけ国民の声を聴いて血を通わせたいと、熱の入った2時間(実際には、講演終了後も残って話をしたので3時間近く)でした。
この法律は議員立法であるため、所管部署が取り組んだものでない分、積極的に予算を獲得したり、政府省庁に基本計画を作らせたり、実行していくためには被災者が声を届けることが必要とお話されました。法律も使われなければ唯の紙、今回は発議者が連帯して法律を実行させるまで責任を持ってやっていくとお話しされていました。
子ども被災者支援法→ http://blog.kodomoinochi.net(ブログコドモイノチドットネット)
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当日レポート、ビデオ編集をしてくれた方がいましたので、下記にご紹介です。
●川田さん講演会前半(川田さんのお話)
http://youtu.be/QgozWKsnsIs
●後半(質疑応答)
http://youtu.be/XCU4DRWkVwY
<概略>
川田龍平氏のお話より・・・
・放射能に関しては特に報道に規制がかかっている。
・がれき処理関係の国の予算、昨年9億円、今年36億円 利権構造がある。
・「子どもと妊婦を放射能被害から守る法」では、“国”が放射能の影響ないと証明する必要がある。これまで“被害者”が因果関係を証明する必要があって、これがネックになって医療費、被害賠償の請求が難しかったが、今回の法律ではそういう点で被災者が難儀しないようにした。
会場からの発言・・・・
我孫子市はホットスポットが各地にあるので、若いお母さんたちの参加が多数みられました。質問の返答では、「疫学的な結果が出てくるのでは遅い」「防げるものをどうして防ごうとしないのか」「ホットスポットのことも考えていく」等など、親たちの気持ちを理解してくれているのが感じられ、「感銘した」「お会いできて、行って良かったです。」との声も。子どもを転地療養させると内部被ばく量が減少される例(チェルノブイリの実例からわかってきた)についても調査されて、真摯な姿勢をしりました。我孫子から避難している方も何人もいるけれど、医療・食の安全・線量の低減・保養・など、これからも声を届けていくのは大事だと確認できました。
▽参加者からの主な発言▽
・3.11以降、子どもさんの下痢が止まらなかった、検査で我孫子の多数の子供に甲状腺にかかわる膿胞がみられる、目の下にクマが出た。
・放射線からの影響を避けるため、夏休みに家族で中国地方に保養(転地療養)で3週間行っていて効果があったが、家族にはかなりの負担。東葛地域はホットスポットである認知度が低いためか、福島のようにNPOやボランティア主催の保養の支援や援助がほとんどない。子どもたちには転地することで内部被ばくの値も下がると実証され効果が大きいので、是非、こうした保養に援助を願いたい
・学校の遠足で行く地が放射線量が高いので、教師に理解を求めたこと、また部活動で夏休み中も参加する機会が多く、せめて夏休み中だけでも保養させたくても、子供は友人関係が切れずに実行できない
・親として出来る除染作業を含め可能なことは全てしたが、個人で出来ることには限界がありこれからどうして良いかわからない
どのお話も原発事故以前には考えられなかった事柄ばかりです。子育て世代の親御さんの心痛や生々しい発言もあり、心が痛みます。川田氏からは、若いお母さんたちが政治を変えつつあるとのエールがありました。会場からの切実な訴えに、一つ一つ丁寧に答える姿勢には、真剣に死と向き合って生きてきたご自身の生きざまを感じました。ある意味では政治家らしくない、本当の意味での政治家、こういう政治家こそいてほしい人なのだとの印象を今回も抱きました。
また、同氏の奥様の堤美果さんの著書『政治は必ず嘘をつく』の話や、孫崎 享 著『戦後史の正体』の紹介がありましたが、後半の質疑で、参加者から書名の再確認などがあり、参加者の関心の高さが伺われました。
講演終盤で、人生にいいパートナーがいることで気持ちが明るくなって、本当に免疫力が上がったのですとのオノロケともいうべきエピソードが語られ、笑い声ももれ和やかな講演会になりました。夕立のような激しい雨が降り始まった時に開会したが、会場を後にする時には青空もみえました。川田氏も空を見上げて、「僕は、雨が降っているところにいっても、いつも雨が止むんですよ」といわれたのが印象的でした。
レポート by H.A.さん
ビデオ編集 by S.T.さん