2012年07月22日

6月21日(木)北九州市民の記者会見内容、市民が抱く不可解さについて

北九州市民は、市が主催する瓦礫受入れ検討会(自治体が独自に受入れ可否を決めるのに環境省の役人がメンバー)に異議を唱え、市民による「市民検討会」を立ち上げた。
6月10日、第二回市民検討会で「宮城県石巻市のがれきは本当にあるのか?」という重大な疑惑が浮上。
市民は、急きょ、調査団を結成。
継続調査にあたっており、記者会見では、その驚きの調査結果を発表した。

斎藤弁護士は現在宮城県に出向き、現地調査を続行中。

<調査内容>

 北九州に運ばれる予定のがれきは、宮城県石巻市の可燃性のがれき3万9,500トンである。しかし宮城県は、5月21日がれきの推定量の見直しを行い、約430万トン下方修正し、石巻市も約170万トン下方修正した。

 そこで石巻市に持ってくるがれきが「現状で存在するのか?」について調査した。

その結果、石巻市のがれきは、現地処理の行方が決まっていたこと。もし行方が決まっているがれきを北九州市に持ってきたとき、現地処理を決めている契約に対して、違反となるだけでなく、がれきの処理費の2重払いになることが分かった。

<事実>

1)宮城県&石巻の状況
@ 石巻のがれきは、民間企業に委託し県内処理が始まっている。
石巻市のがれきは、すでに宮城県によって県内処理の入札にかけられ、鹿島JVによって落札されている。鹿島JVに処理を依頼しているがれきの総量は、685,4万トンでその内訳は、以下の通り。

石巻市(581万トン)
東松山市(83、5万トン)
女川町(20、9万トン)

すでにこれは、鹿島JVが、1923億6000万円で落札している。(資料1:災害廃棄物処理業務<石巻地区>の概要)

Aがれきの総量の見直しと、がれきの処理量の削減
がれきの総量の見直しによって、(資料2:沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況―環境省資料)
石巻市は、 616、3万トンから445,8万トンに
東松島市は、165,7万トンから83,8万トンに
女川町は、  44,4万トンから28,6万トンに

それぞれ下方修正された。
石巻市のがれきの総量が、445,8万トンになったが、鹿島JVに依頼していたのは、581万トンであり、145,2万トン足りない。
また3市町村のがれきの総量を合わせても、574万トンでしかなく、鹿島JVと契約した処理量685,4万トンに111,4万トン足りない。

 この総量見直し資料が作成された時点で、宮城県が、鹿島JVとの契約を考えれば、石巻のがれきや女川、東松島市を加えた3市のがれきは、鹿島JVによる処理だけでも足りなくなる。

 したがって、この時点で宮城県は、鹿島JVとの契約を処理量と契約金の下方修正を行う必要があった。そうしなければ、鹿島JVは、契約通りのがれきの処理をしないで、契約金を得ることになる。
 (しかし6月19日現在、宮城県は契約変更を行っていない。)
 ではそうした中でなぜ、北九州に石巻からがれきが運ばれる計画が進行しているのか?石巻から北九州に回すがれきは何処にあるのか?

B 宮城県の発表の中から抜け落ちた鹿島JVとの契約
がれきの総量の見直しを受けて、宮城県は今年5月21日「災害廃棄物処理対象量の見直しについて」(県受託処理分)を記者発表している。(資料3〜5)この資料には、

石巻ブロックの県受託処理分の見直し前と後の数量が、

見直し前685万トン
見直し後312万トン

と記載されている。(資料4:P5)

そしてこの見直し後の数値を基準にして、

「県受託量」−(「県内処理」+「県内拡大分」)=「広域処理量」

の計算式で広域処理量が算出されている。
石巻ブロックは、
再生利用12万トン、
焼却処理28万トン、
埋め立て処分33万トン、

合計74万トンと広域処理量が、記載されている。(資料5:P6〜7)
しかし見直し前、宮城県は県が受託した685万トンを、そっくりそのまま鹿島JVに委託し、昨年の9月16日には、契約締結していたが、この点は、この報告書にはなんら触れられていない。
見直し前の685万トンですら、他の都道府県の広域化に頼ることなく、プロポーサル審査で、鹿島JVに委託していた。ところが、この報告書では、石巻ブロックのがれきから突然、広域処理するがれきが74万トンも作り出されるのである。これは一方で鹿島JVが処理予定している分を、他方で広域に回す分として2重カウントする状態になっている。
今回の場合、宮城県では、がれき量を大幅に下方修正しているため、鹿島JVとの契約を前提としても、鹿島JVが処理できる量は、下方修正される。そのため、契約変更が不可避である。そうしないと鹿島JVにそのまま予定の契約金1923億6000万円を支払うことになる。

ところが、今回は鹿島JVに委託していたがれきを二重にカウントして、その分を北九州他に持ってこようとしていたことが分かった。

  鹿島JVは、契約処理量に満たない分は、処理することなく契約金が入ることになり、逆に県や国はその分およそ数百億円を損失するだけでなく、北九州他の自治体に運ぶ分の処理費も2重に使われることになる。

2)北九州の資料による石巻市のがれき
北九州市の資料は、この宮城県の資料に基づき作成されている。そのため、この資料でも石巻のがれきは、鹿島JVに委託されている点がまったく抜け落ちている。
たとえば、北九州市の「災害廃棄物の受入れの検討についてー資料1」 (平成24年5月1日)(資料6)によれば、

「2石巻市の災害廃棄物の処理の状況」として
災害廃棄物の量「推計616万トン」と記載し、
石巻ブロックで広域処理が必要な量は、294万トンと記載されている。

ここでも616万トンの大半(580万トン)は、鹿島JVが落札している点の記載がなく、広域化するという294万トンは、2重カウントされている。
またその後6月に発行した北九州市のパンフレット(資料7)によれば、石巻市の312万トンを宮城県が処理を受託し、そのうち73万トンを広域処理に回そうとし、さらにそのうち28万トンが、可燃物であり、この28万トンが北九州の処理の検討対象になるとしている。

このパンフレットは、見直し後に作られたものであるが、宮城県の作成資料をそのまま点検なく作成し、すでに鹿島JVに処理委託しているがれきを北九州に運ぶ計画にしている。

<問題指摘>
 1) 事実確認

 *北九州市の資料には、広域処理を予定しているがれきは、現在(H24年6月)でも73万トンあり、その内可燃物は、28万トンあるとなっている。しかし宮城県では、石巻ブロックのがれきは、鹿島JVに落札され、しかもがれき処理量が大幅に下方修正されている中では、広域化に回す分は、計算上はない状態になっている。

2) 問題点 
その上で、北九州に石巻市からがれきを持ってくるとすれば、次の問題がある。

@ 鹿島JVに処理依頼する量に穴が空く。
A 北九州市に持ってくる分は、税の二重投資になる。
B しかも北九州市は、処理費が高くなる。       以上。
資料1:http://www.pref.miyagi.jp/shinsaihaitai/proposal/ishinomaki.pdf#search='災害廃棄

物処理施設建設工事'
資料2−1:http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000113500.pdf#search='沿岸市町村災害廃棄物 4月23日'
資料2−2:http://kouikishori.env.go.jp/news/pdf/20120521c.pdf#search='沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況'
資料3〜5:http://www.pref.miyagi.jp/press/pdf/120521-7.pdf#search='災害廃棄物処理対象の見直しについて'
資料6:http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000113609.pdf 北九州市災害廃棄物の受入れの検討について5月1日
資料7:http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000115681.pdf 北九州市被災地の復興のための 6月
posted by Nina at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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