チェルノブイリ原発事故で影響をうけたベラルーシでは、子供は37ベクレルまでとしたのだという。3.11の福島原発の放射能漏れを心配して、来日したベラルーシの専門家は子供には37ベクレルでもまだ不十分なのだと説明する。そのお陰もあったのだろう、関東以北の学校給食の基準が40ベクレル基準と通達がされた。

放射能の利用については、分かりにくいまま、ただただ安全神話だけが前提にされてきた。専門性の高い議論やら、目に見えな形のわからないものであることから、市民が理解するレベルを超えていると思ってきた。セシウム、ヨウ素という放射能物質の性質、単位も知らなかった。手の下しようがない世界だったが、今では日々の生活に降り注いで、水や空気、ゴミに交って、特に子育て世代、女性たちを脅かす存在になっている。私の知り合いでも、4人が放射能の影響を恐れて我孫子を離れた。
2011(平成23)年3月25日の第373回 食品安全委員会で暫定基準値の設定基準となる内部被曝の上限について審議され、世界基準よりも相当に緩めに設定されることになった。当初、ただちに健康に影響はないと言っていたが、一年たっても、この先も原発建屋の遮蔽ができるのかどうかも見えてこないので、計算違いを修正しているということなのだ。食品や、堆肥、ゴミ処理という身近なものの安全性をとりあえずはセシウム、ヨウ素の暫定基準を大幅に緩くしていたが、さすがに子供、乳幼児、胎児への影響が心配になってきたからだろう。他の放射性物質については汚染を考えて基準を設けていないのだろうか。