ニュージーランドで大地震の被害が起きたことが伝えられている。クライストチャーチに友人が住んでいるが、連絡もとれない状況で大変に気になっている。
ニュージーランドは小さな国だが、変革を起こす意識の高い国だと私は感じている。その一つに、女性参政権はこの国が最初に女性の参政権を樹立したことも上げたい。なにしろ、米国をはじめ、西欧、世界の女性たちを奮起させた国だった。「男性であれば、どんな人にも選挙権が与えられている。それなのに、なぜ、女性が政治に参加することが許されないのか?」百年ほど前の19世紀の終わりに、ニュージーランドの女性は立ち上がったわけでした。リーダーであるケイト・シェパード(NZ紙幣にもなっている)を中心とする、ほんの数人からの出発でした。彼女たちが始めたときは何の組織もなかったけれど、人のやれない事をする勇気があり、友情とそして行動力がありました。小さな細長い、我孫子を大きくしたような地形の国の中ですが、女性たちは団結していきました。なんと彼女たちは、それぞれに子どもを抱えたり、また仕事に追われる多忙ななかで、地域や職場など、あらゆる場を通して、女性の声を結集し駆けまわったのでした。
ニュージーランドの女性たちは国会への請願を幾度となく繰り返し、挫けずに闘いました。座して不遇を嘆く、そんなことは彼女たちは考えませんでした。“共鳴者が増え、国会が請願を却下できなくなるまで、全力投球で戦い抜きましょう!いつか、必ず、私たちの正義の声を国中に聞かせてみせましょう!” この揺るがぬ決心を貫き、地道に、着実に、辛抱強く、7年にわたって連帯を広げていって、ついに3万を超える「婦人参政権を求める署名」を国会に提出しました。これは、当時のニュージーランドの成人女性のじつに約1/4にも当たるということです。これだけの民衆の声を前にして、頑迷な政府も動かざるをえなかった。1893年、世界初の婦人参政権(米国では黒人参政権が1870年に与えられたが、女性の参政権は1920年に実現)が、実現されたのでした。つまらない事かもしれませんが、私はこの話に感動し、クライストチャーチにあるその碑文を見て感動をしたました。そして、翌年11月に私は立候補、市議に初当選したのでした。
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