壱岐さんは「ブータンのような“GNP(国民総生産)よりもGNH(国民総幸福)”という幸せを国民生産としてもっとも高くおくという国がありますが、そのブータンへ森作りに行こうとか……そういういろんな国、いろんな土地のライフスタイルを地元の人たちと一緒になって体験する、自然環境や歴史文化を学ぶとともに、行った地域での環境や文化の保全に、責任を持つツアーを知ってもらいたい」と各地に伝道するマイスターだ。
「エコツアーは何より旅を楽しむことが重要、その中で、自然と向き合い、環境の大切さを自ずと分かって頂くことになれば良いと思います」。つまり、強制的な意識付けではなく、楽しさの中からそれぞれが、自然の大切さ以上のものに気付くことを重視したツアーを心がけている。それは、個人個人の意識を引き出すという面で、エコツーリズムの根底に流れる「持続可能な」という概念にまさしくフォーカスを合わせた考え方である。その上で、「エコツーリズム・ネットワーク」という名前についての意味も語ってくれた。「この名前は、関係機関や団体、同業者などと協力しながらビジネスを広げていきたいという思いが込められています」とのこと。
現在、多くのエコツアーは自然の現場に行って…見て…、ただそれだけのモノが大半である。しかし、全国各地の環境系NPOや行政機関などと協力しあうことで、もう一歩踏み込んだエコツアーを企画出来るというのだ。例えば、現地でスローライフを実践している人々と交流する旅など、自分で味わい、満足し、自分の中に何かを残す旅なのである。既に、協力体制にある団体や関係機関のネットワークは日本全国に広がり、海外へも拡大中、地球規模で旅を楽しみながら環境へ貢献も出来る体制は確保されている。
さらに、こんな考えも教えてくれた「エコツアーをビジネスとして成り立たせるのも重要ですが、少人数でも満足して頂けるハイクオリティーな旅をこれからも企画していきたい」とエコツアーの未来を見据えておれれる。 環境に配慮した宿泊施設及び交通機関の取り組みエコツアーを楽しみたい旅人とエコツーリズムを実践する地域を結ぶ架け橋になりたいという。
平成17年6月5日(環境の日)に名古屋で開催された愛・地球博EXPOドームにおいて、第1回エコツーリズム大賞表彰式を行いました。表彰式では、大賞、優秀賞を受賞した計5団体に対し、当時の環境大臣・小池百合子さんより表彰状が授与されました。
平成15年11月に環境大臣を議長とする「エコツーリズム推進会議」が設置され、我が国におけるエコツーリズムの普及・定着のための検討が行なわれました。エコツーリズム推進会議は、関係業界、有識者、関係府省などで構成され、官民連携のもと新たな取組みを次のような推進方策にとりまとめました。
■エコツアー情報・・・体験プログラムや、ツアーなど
■自然観察や、歴史・文化探訪などの地域資源を活用した体験、植林や清掃などの環境保全活動などのエコツアーやプログラム情報
■宿泊施設情報・・・環境に配慮した宿や、宿での自然・文化情報の提供
太陽光発電などの自然エネルギーの活用や、ゴミの再生利用など、環境に配慮した取り組みや、エコツアーの提供などの宿泊施設の取り組み情報
■交通機関情報・・・環境に配慮した乗物や、乗物での自然・文化情報の提供
ハイブリッドバスの導入など環境保全に配慮した取り組みや、自然や文化のガイドなどに力を入れている乗物などの取り組み情報。
なんだか、我孫子にぴったりなのあエコツアーではないかと思えてしまう。ビジネスとしての取り組みも広がり、願ったり叶ったりだと思えてきた。